UMISHIBAURAは、
東京を拠点に活動する
読み物と文体のレーベルです。

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about reading materials and literary style
based in Tokyo.

丹羽良徳

過去に公開した日記を

現在の注釈とする:

天麩羅

IMG_0108_Photo: Yuki Akaba

アーティスト丹羽良徳が2008年から2014年1月1日までにインターネットのブログ上で散発的に公開していた支離滅裂な公私混同の日記から約500日分を再編集したこの書籍は、基になるブログが現在、2014年1月1日付けで「年が明けたからと言っていい気になるなよ」で更新が止まっていることを起点として、意識を過去に遡らせつつ、ありえなかった出来事や新しい解釈や、明らかにもしくは意図的に間違った注釈を挿入していくことで、日記そのものの真実性と信憑性を排除して、2015年から過去を再構築し、自己修正主義的な過去の解体を目指す。
既にその時に何があって、そうなってしまったのかは、今となってはよくわからないけれども、だったら今、その日記から何を考えられるか、展覧会やインタビューでは発言しなかったこともあるから、まあ今のうちに言ってしまおうかというような気持ちも込めて、個人的な純粋日記を手がかりに、注釈という脇役によって本体である日記の役割を破壊し創造していく試みである。

発行日:2015/09/18
発行元:UMISHIBAURA
サイズ:125×210mm
仕様:324ページ/本文2色刷/コデックス装、透明PVCケース入り
エディションナンバー入り(ed.500)
価格:2,200円+税
ブックデザイン:岡崎由佳
編集:後藤知佳(UMISHIBAURA)


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[著者]
丹羽良徳(にわ・よしのり)
1982年愛知県生まれ。多摩美術大学映像演劇学科卒。不可能性と交換を主軸とした行為や企てを路上などの公共空間で試みることで、社会や歴史へ介入する作品を制作。多くの場合は、交渉の失敗や他者からの反応などを含めたプロジェクトの一部始終を収めたヴィデオ記録を展示している。東ベルリンの水たまりを西ベルリンに口で移しかえる「水たまりAを水たまりBに移しかえる」(2004)など肉体を酷使した不毛な交換行為に始まり、震災直後の 反原発デモをひとりで逆走する「デモ行進を逆走する」(2011)や都市の抗議活動を無関係な観光地まで延長させた「首相官邸前から富士山頂上までデモ行進する」(2012)など自身の状況を転置することで眼に見える現実を解体し、「公共性」という幻想のシステムの彼岸を露出させる新たな物語を作り出す。
近年は共産主義の歴史への興味から社会主義者を胴上げしようと現地の共産党で交渉する「ルーマニアで社会主義者を胴上げする」(2010)やソビエトが解体されたロシアの一般家庭を訪問してレーニンを捜し続ける「モスクワのアパートメントでウラジーミル・レーニンを捜す」(2012)など移り行く思想哲学とその歴史を横断するプロジェクトに展開。その共産主義を巡るシリーズ全4作品は、森美術館に収蔵される。近日の展覧会に「Double Vision: Contemporary Art From Japan」(モスクワ市近代美術館、ハイファ美術館)「あいちトリエンナーレ2013」(愛知芸術文化センター他、名古屋市近郊)、「六本木クロッシング2013:OUT OF DOUBT」(森美術館)他。英アートマガジン『ArtReview』、“Future Greats 2014”ノミネート。
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